これはログをまとめる物の手によるログである
というより、ログを書いた事へのログはここに分類する
(「*」の部分は編集者が改行したところです)
2008/03/29(土) 14:06:26 ID:wRKr6Z9u0
私の仕事はこの広大な基地に部署事に保管されているログの回収作業だ。
ダークサムス様の光臨に伴い、フェイゾンの採取班や新たな開発班が設立され、さらに人員を割かなくてはならなくなった。
当然それに伴い仕事ごとのログが増加していく。
回収作業だけならまだ楽なのだが、最近の採取班のログが酷すぎるのだ。
タイプすればいいものを適当なコンテナに書き殴りそれを保存して欲しいと言うのだ。
保管部屋にコンテナごと持ってこられてもデータ化しようもなく、書き殴られた文字はとても解析出来るような物ではなかった。
私はコンテナを返送し再度綺麗に纏めた物を提出するように命じ、*
期間までに提出しなかった場合は3サイクルの間給与の30%カットすると言ってやった。
我々にとってログとは生きてきた証なのだ。
我々の祖先も続けてきた事なので我々の代で絶つ事などもっての他だ。
今日は久しくログの回収が滞り無く進み、過去ログと新規ログの整理を行っていた。
膨大な量のログを整理する中、我々の失敗を纏めたログを発見したので見直してみた。
サムス・アランのスーツの擬似作品やデバイスの模作品、メトロイド改良の多大な実験・・・
そのどれもが失敗し無残な結果に終わっている。
我々はここ数十サイクル間で技術面も向上し、祖先の持っていた技術は遥かに超えただろう。
新たなるエネルギー源も得てさらなる開発が望める状態だ。
しかし肝心の我々自身が全く進化していないのだ。
同じ過ちを繰り返し、失敗する様な実験にも見切りを付けずに続けてしまう。
結果膨大なエネルギーが必要となり、資金も嵩張って行く。
もしかすると我々のエネルギー不足は作業効率の問題では無く、無駄な実験に費やされているせいなのではないだろうか。
同胞を悪く言うつもりは無いが、このまま私はここに所属していていいのだろうかと不安になる。
もしかすると私はサムス・アランに殺される前に同胞の珍妙な実験の被害に巻き込まれるのかもしれない。
しかし同じ部屋でログを片付け纏め整理していくだけで金が手に入るのが今の仕事だ。
私の苦手とする戦闘もここに就いてからは一度も行われていない。
アシッドレインの降り頻るこの惑星は環境としては劣悪かもしれないが、給料に見合う条件ではあると思われる。
取り合えず我々自身が成長する事を願い、珍妙な実験に巻き込まれない事を切に願おう。
(門弟ログまとめにも同じものあり)
2008/03/29(土) 20:01:13 ID:hMKcOERv0
今日も我々はダークサムス様のために働いた
今日も我々は端末に向かいログを書き、ログの保存や管理を統括する担当員に提出した
だが最近の彼は機嫌が悪いようだ。*
どうやら正規のログ提出の手続きを行なわずに適当な端末とも呼べぬ物にログを書き提出する輩が増えているらしい
彼はその者たちに給与カットのペナルティを与えてやろうとしたらしいが、*
我々ならばそんな生ぬるい事をせずに規律を守らぬものには解雇処分を言いつけるだろう
だが、ログ関連に関する権利は彼にある
我々も彼の機嫌を損ねぬように気をつけておかなければならない
とりあえず次の仕事として、生物研究所まで新しいメトロイドの献体を届けねばならない
だが、何か嫌な予感がするのは気のせいだろうか?
最近搬入された新しいメトロイド用の保管ポッドに妙な違和感を覚える
近頃資材の不正利用が噂されているが・・・
このポッドが妙な誤作動を起こして内部のメトロイドが暴れたりしないことを願い、我々は仕事に戻るとしよう
何かあった場合は生産ラインの担当者たちが責任を取らされるのだ、我々が死ななければ誤作動を起こしても問題は無いだろう
2008/03/30(日) 09:19:17 ID:uT3GBNDZ0
今日も我々はダークサムス様のために働いた。
最近のログ整理に伴い、今までの同胞の犠牲者を統計することとなった。
確かに我々は死に対して無頓着だったように思う。
特にフェイゾン利用の初期段階であったターロンWでの死者は膨大だ。
現在の我々は先人達の血と汗と涙によって成り立っていると戒められるのではなかろうか。
フリゲートオルフェオンでの総死者数 27名
内訳
既に死亡 19名(この内7名は実験体の母体が潜む動力炉前にいた)
歩行不可 3名
軽傷 2名
健常者 3名
(このデータは、スパイドローンがサムスからハックした物に基づく)
この悲劇は彼らのフェイゾンに対する無知、そして軽装の兵士だけを置いたことによる
危機管理の甘さに由来するだろう。
しかし勇気は評価すべきかもしれない。何名かはポッドで脱出し、アイスバレイ基地に収容され
難を逃れたが、残った者は果敢にも実験体と戦い、偽の救命信号を出してサムスの道連れを試みた。
ログの解析は進んでおらず、まだまだ増える見込みだが、彼らの死を無駄にせず、サムス打倒の礎となることを願う。
2008/03/31(月) 18:53:44 ID:nYkZJ+tA0
今日もダークサムス様のために働いた。
アイスバレイ基地での被害状況が解析された。
前回のログでは死者のみの報告だったが、より詳しい情報を、という
担当官からの要請もあったので、物的被害も掲載していく。
アイスバレイでの総死者数 63名
内訳
一般兵 28名
暗殺部隊 18名
航空部隊 17名(この内6名は地底湖の調査隊)
その他物的被害 15件
内訳
ミサイルタンク奪取 2基
エネルギータンク奪取 1基
スーパーミサイル奪取
サーモバイザー奪取
メトロイド撃破 3体
ドローン撃破 5機
サーダス撃破
マップデータハック
コンテナ破壊 把握不可
サムスは殺戮者であると同時に簒奪者である、という言葉はもはや定着しつつある。
基地の守備隊は最終手段として、照明を落として暗殺部隊を差し向けたが、彼らの発明品である
「サーモバイザー」を奪ったサムスは安々と片付けてしまった。
サムスのハングリー精神、それを受け止めるスーツの柔軟性、これらにどう対処するかが我らの明暗を分けるだろう。
2008/03/31(月) 21:26:09 ID:nYkZJ+tA0
今日もダークサムス様のために働いた。
今回はターロンオーバーワールドの報告となる。
ここには基地はなく、オルフェオンの物資サルベージと生存者救出に留まったので
被害はそれほどのものではない。
しかし、弱った者にさえ情けを見せぬサムスの行いには憤りを覚える。
ターロンオーバーワールドでの総死者数 14名
内訳
負傷兵 3名
航空部隊 6名
潜水部隊 5名
その他物的被害 3件
内訳
エネルギータンク奪取 2基
メタリドリー撃破
メタリドリーは我らの元司令官、リドリーを復元した存在だ。
しかしそれは過去の栄華にすがった行為だったのだろうか、一度自由になるや
単独行動を始め、挙句の果てはフェイゾン源泉への道を開いたサムスを倒し、漁夫の利を得ようとした。
このログに記録するのもおこがましいが、業務上仕方のないことだ。
やはり我らを導いてくださるのはダークサムス様ただ一人、それ以外の指導者に就いた者に先はない。
我らも、オメガリドリーもあの方の前では等しく奴隷なのだ。
ダークサムス様万歳!
2008/04/02(水) 11:52:01 ID:KMCoH0Qc0
今日もダークサムス様のために働いた。
ラヴァケイブスの被害報告はオーバーワールド同様、軽微なものとなった。
ここには仮設の基地も建ってはいたのだが、溶岩流とパッファーの毒ガスという、
過酷な環境が彼らを敬遠させたのだろう。
ラヴァケイブスでの総死者数 10名
内訳
航空部隊 10名
その他物的被害 8件
内訳
タレット撃破 4機
エネルギータンク奪取 1基
ミサイルタンク奪取 1基
パワーボムタンク奪取 1基
アーティファクト「力」奪取
この中の損失で一番大きい物は、やはりアーティファクトだ。
彼らもこれを最近発見したのか、安置された場所までのルートを確保しきれなかった。
そのおかげでサムスに先を越されてしまったのだろう。
しかしそんなに不便な安置室に弾薬を保管しておくのも妙な話だが・・・。
2008/04/02(水) 19:27:29 ID:KMCoH0Qc0
今日もダークサムス様のために働いた。
遂にターロンW最後の拠点、フェイゾンマインズのデータが解析された。
ここは当時のフェイゾン研究最先端だったことから様々な兵種が存在し、
統計が非常に複雑になってしまったが、了承してもらいたい。
フェイゾンマインズでの総死者数 78名
内訳
一般兵 17名
暗殺部隊 13名
強化兵(紫) 20名
強化兵(白) 13名
強化兵(黄) 8名
強化兵(赤) 7名
(図中の強化兵とは、フェイゾン強化された特殊部隊を指す)
その他物的被害 75件
内訳
ミサイルタンク奪取 6基
エネルギータンク奪取 1基
グラップリングビーム奪取
パワーボム奪取
フレイムスローワー奪取
アーティファクト「戦士」奪取
アーティファクト「新生」奪取
メトロイド撃破 21体
ハンターメトロイド撃破 8体
デバイドメトロイド撃破 11体
フェイゾン被験体撃破 3体
フェイゾン実験失敗作撃破
オメガパイレーツ撃破
新型タレット撃破 15機
新型ドローン撃破
マップデータハック
コンテナ破壊 多数
もはやサムスを止める手段はあるのだろうか、と編集中に絶望した。
サムスが所有する全てのバイザーを欺き、攻撃中以外はシールドを展開できる「新型ドローン」も敗れた。
さらには当時のフェイゾン軍事利用を究めた「エリートパイレーツ計画」の完成作、オメガパイレーツさえも
倒すことは叶わなかった。
無論、彼らと我らは同じではない。
当時はなかった技術、知識があり、何よりダークサムス様が居る。
だが、あの方が元が変異メトロイドで、サムスをコピーした存在であると知った今、
コピーはオリジナルに勝てるものかと疑問が浮かぶ。
不信心であると承知の上だが、どうしてもこの考えが離れない・・・。
何にせよ、ターロンWの統計は終わり、滞りなければエーテルの作業となる。
こちらは原住生物「イング」の仕業で体を乗っ取られた同胞も多いと聞く。
なかなか把握が難しくなりそうだ。
2008/04/05(土) 18:28:43 ID:v30V9jIc0
今日もダークサムス様のために働いた。
難航していたが遂にエーテル拠点、アーゴン基地の解析が完了した。
これを見ると彼らはエネルギーに事欠くものの、物資には恵まれていたことが解る。
しかし原住生物「イング」の能力には恐怖で鳥肌が立つ。
自分がこの場にいなくて本当に幸せだと切に思う。
アーゴンでの総死者数 45名
内訳
一般兵 23名
ギガタレット砲手 2名
グレネード砲兵 2名
イング寄生兵 5名
航空部隊 4名
コマンド部隊 9名
その他物的被害 33名
内訳
ミサイルタンク奪取 7基
エネルギータンク奪取 2基
ビームアモタンク奪取 1基
ダークビーム奪取
タレット撃破 5機
メトロイド撃破 9体
セーブステーション不正利用
ギガタレット破壊 2機
各種発電機破壊 5機
(メトロイド飼育施設に「メトロイドコクーン」、「ベビーメトロイド」が現れるが、
これらは脱走、野生化したものとして除外した)
彼らはダークサムス様と初めてコンタクトした部隊でもある。
当初、互いは相容れず、ダークサムス様のお手を煩わせることもあっただろう。
今のように手を組んでいれば「イング」など怖がる必要もなかったと言うのに・・・。
しかしなぜダークサムス様と彼らとの間に信頼の関係が生まれなかったのか、と今回疑問をもった。
ひょっとしたら原因はダークサムス様の側にあるのかもしれない。
当時のログを見返すに、彼らにはあの方と同盟を結ぶ準備ができていたようだ。
どうして彼らに慈悲の心を持って救ってくださらなかったのか、疑問に思う。
(コラックライダー物語にも同じものあり)
2008/04/06(日) 22:37:02 ID:V/c8JIQi0
20/08.462/210
先日の一件は一段落した。我々が今までに体験してきたトラブルの中でも、これは珍事に入るだろう。
ダークサムス様のためならば犠牲も厭わない我等であるが、こういった事件は少なからず御しがたい部分もある。
そう。死ぬのならば、ダークサムス様のために死ぬべきなのだから。
結局のところ、逮捕された下級クラスの兵士がどうなったかと言えば、一定期間の配給のカットと謹慎処分。
………渡されたデータを眺め、私は疑問に思う。
階級の違いはあれど、同志を間接的に殺害したのならば銃殺か、それに近い処罰が下されるはず。
おまけに愛玩動物は未だ処理されていないらしい。これはどういうことなのだろうか。
何か上層部の思惑がちらつく。殺害された一般兵士のデータを見直すと、これもひどい。
過去に何度も軽度の処罰を受けている。計器を悪戯したり、トイレの清掃を怠ったりと、どれも頭の痛くなることばかりだ。
一方で今回処罰された下級兵士のデータといえば、今現在データの閲覧は不可能となっている。
どうやら大規模な修正が行われているようだ。しかし私の知る由もない。
被害者の友人は自ら率先して、加害者のスピリチュアルセラピーを行っているらしい。
メトロイド、基地の拡大の件、運営費、銀河連邦、サムス・アラン。我々の抱えているまだまだ問題は山積みだ。
早期解決を急がねば、ダークサムス様のお逆鱗に触れることになるだろう。
ちなみにダークサムス様を疑った者、背信的な出張を持つ者、影口を言った者はその瞬間に全人権を失い、拷問、あるいは処刑の対象となる。
当然のことだ。これは疑問の余地もない。
(門弟ログ2にも同じものあり)
2008/05/05(月) 15:26:15 ID:FX6wzlic0
ああサムス 俺は気がついたらお前の事ばかり考えている
孤高の戦士となった俺に こんな感情が芽生えぬよう 心を凍らせていたはずなのに
お前のオレンジ色のスーツとビームに 完全に溶かされてしまったようだ
ダークサムス様に忠誠を誓う以上 この感情を打ち明けられる日は永久に来ないだろう
こんな苦しい思いをするなら こんな感情なんて
知らなければ良かったのに
今度こそ お前の事を忘れられるように
俺はもう一度 氷で心を閉ざす
(門弟ログ2にも同じものあり)
2008/05/05(月) 22:34:41 ID:FX6wzlic0
端末機器に向かってキーを叩いていたランダス様が、突然奇声を上げて頭を抱えながらどこかへ走って行ってしまった
最近は仕事が立て込んでいてランダス様もお疲れなのだろう
後の仕事は我々が引き受けて、ランダス様は休暇を取られたほうが良いかもしれない
司令官が過労で倒れたなんてことになったら、絞められるのは我々なのだ
それはともかく、今日も我々はダークサムス様のために働いた
最近この基地内にスパイが潜入しているという噂が立っている
銀河連邦か、もしくはゼーベス再建部隊の連中かもしれない
スパイなんぞに科学技術班の情報を渡すわけにはいかないため、技術データログの閲覧システムを新たに開発しておいた
もちろん今までの暗号も高度ではあったが、一度漏洩すると再度設定しなくてはいけない手間があった
しかしこのシステムには10分に一度、解除キーを自動設定する機能がある
解除キーは常に端末に表示しているが、特殊な波長を発しており視認が出来なくなっている
これを見るには極秘に選ばれた研究員のみに支給されるX−レイスコープを使う必要がある
このシステムは基地内のゲートロックなどにも採用されたが、利便性重視のため解除キーは簡略化される予定